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上村 逍(かみむら しょう)

かねてより、日本の刀装具や、根付、印籠などに施されている、彫刻や彫金、漆塗り、象嵌、螺鈿など、日本に独特の精緻な技巧や意匠に興味を持っておりました。
それら「日本の美しいもの」に、直接触れてみたい…、第一の動機は、そうした単純な気持ちです。

次に、今のマーケットを省みるに、あまりにも職人の技術に対する対価が軽んじられているという状況があります。
私たち販売スタッフが、エンドユーザーに対して、「素材の価値」だけでなく「技術の価値」を正しくお伝えできるようにならない限り、この状況が好転するとは思えません。
また、そうした「装身具としての価値」=「付加価値」をお伝えできようにならなければ、販売スタッフ自体の待遇改善も望めないと考えています。
そのためにも、日本の装身具史を大まかにでも把握しておくことは糧になります。

さらには、露木コレクションに含まれる「庶民のための装身具」への興味と関心。
江戸の人々は、身分に関わらず、また男女の別に関わらず、お洒落だった…。
大名や武家、公家のものに比べ、技術や意匠は簡単で稚拙かもしれないけれど、「分相応に自分を飾りたい」という想いがいじらしく、今、私たちが販売しているジュエリーに通じる何かを見つけられるかもしれない、という期待があります。

 また、20世紀初めに欧米人を熱狂させたジャポニズムに見られるように、日本の意匠や技術には、「海外への輸出品」としての可能性もあるはずです。
閉塞ムードが漂う現代日本のジュリー業界に対する何らかの示唆が得られるのでは? と、欲深いようですが、そんな淡い期待も抱いております(薩摩焼がボタンやブローチとして珍重されたといった、大胆な発想が、今のジュエリー業界には求められているのでは? と思うのです)。  

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